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給与明細の"天引き"の向こう側
─社会保険料に込められた、会社と社員の支え合い─

Posted by SAM

■給与明細を見て感じるモヤモヤ

最近、「社会保険料が負担になる」「給料が上がっても手取りが増えた気がしない」という声をよく聞きます。
そう思って給与明細を見てみると、健康保険料、介護保険料(40歳以上が対象)、厚生年金保険料、雇用保険料など、毎月の"天引き"は決して小さくありません。

でも、その"天引き"の向こう側には、もうひとつの支えがあります。
それは、会社が社員と同じだけ負担している社会保険料。給与明細には載っていないけれど、確かに存在している見えない支えです。

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■社会保険料って、何に使われているの?

社会保険料って、毎月けっこうな額が天引きされているけれど、そもそも何に使われているんだろう?
そんなふうに思ったこと、ありませんか?

  • 健康保険は、病院にかかったときの医療費を軽くしてくれるもの。
  • 介護保険(天引きは40歳以上が対象)は、将来の介護サービスのための備え。
  • そして厚生年金は、老後の生活を支える年金の原資になります。
  • 雇用保険は、もし仕事を失ったときの生活を支えてくれる制度です。

つまり、社会保険料は「今の自分」だけじゃなく、「未来の自分」や「もしものときの自分」を守るための仕組み。
毎月の負担はたしかに大きいけれど、それは安心のための投資でもあるのです。

■見えない"もうひとつの給与"

社会保険料は、原則として「労使折半」で成り立っています。「労使折半って何?」と思う方もいるかもしれませんね。
"労"は労働者、"使"は使用者(会社)を指し、それぞれが半分ずつ負担するという仕組みです。

たとえば、社員が1万円を負担すれば、会社も同じく1万円を負担しています。 健康保険料も折半、介護保険料も折半、厚生年金保険料も折半。ただし、雇用保険料については、社員と会社で完全な折半ではなく、会社のほうが少し多く負担しています。

社員の給与から毎月天引きされる一方で、会社はその都度負担分を計上し、年に一度(または3回に分けて)「労働保険料」としてまとめて納付する仕組みです。

横道にそれましたが、つまり、給与とは別に、会社はもうひとつの給与を支払っているようなもの。 給与明細には載っていないけれど、会社の人件費にはしっかり含まれている支出です。この見えない支えがあるからこそ、社員は安心して働けるのだと思います。

■バックオフィスだからこそ見える"会社の思い"

社会保険料の会社負担分は、社員の給与とは別に発生する見えない人件費です。

たとえば、月給30万円の社員に対して、会社は社会保険料としてさらに数万円を支払っています。
つまり、社員1人あたりのコストは、給与明細に書かれている金額よりもずっと大きいのです。
それでも会社がこの負担を続けるのは、社員の生活と安心を守るため。

制度だから仕方なく......ではなく、「この人に長く働いてもらいたい」「安心して働ける環境をつくりたい」という思いがあるからこそ、会社はこの"見えない支え"を選び続けています。

バックオフィスとしてこの仕組みを見ていると、会社の姿勢や責任感が垣間見える場面が少なくありません。
給与計算の数字の奥に、会社の人へのまなざしが見えることもあるのです。
(なんかいいこと書いちゃってるう) 

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■なぜこの仕組みは"見えにくい"のか

社会保険料の会社負担分は、給与明細には載っていません。
社員が目にするのは、自分の負担分だけ。だからこそ、「天引き=損した気分」になってしまうこともあります。

でも実際には、会社も同じように、あるいはそれ以上に負担している。
この仕組みは「損」ではなく、「支え合い」。
社員と会社が一緒に出し合って、安心の土台をつくっているのです。
見えにくいのは、制度の構造だけでなく、日々の業務の中で意識されにくいからかもしれません。

でも、少しだけ視点を変えてみると、そこには共同出資という考え方が見えてきます。 会社と社員が、未来の安心に向けて一緒に積み立てている......そんなふうに捉えてみると、天引きの意味も少し違って見えてくるかもしれません。

■見えない支えに、少しだけ目を向けてみませんか

社会保険料は、会社と社員が一緒に払っている安心のための投資です。

制度の仕組みは複雑かもしれませんが、その根底には「誰かを支える」「自分も支えられる」という考え方があります。
バックオフィスとして働く中で、こうした見えない支えの存在を知っているからこそ、少しでも伝えたいと思いました。

給与明細の天引きの向こう側には、会社の思いや制度の工夫が詰まっています。
次に給与明細を受け取った時は、社会保険料の欄をちょっとだけ見てみてください。

そして、「ああ、この金額と同じ金額を会社も支払っているんだな」と、思い出してもらえたら幸いです。
......とはいえ、社会保険料の負担が年々増えているのも事実。

これ以上、負担が増えることがない社会になってほしい! むしろ負担が減るような社会になってほしい!
そんな願いも、バックオフィスの一員として、静かに持っています。

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※介護保険料は40歳の誕生月から天引きされるようになります。バックオフィスでは、対象となる方に個別に介護保険とはどういうものか、いつから保険料が天引きされるのかをお知らせしています。

※これから育児休業を取得しようとする方は、休業中の社会保険料が免除になる場合があります。育児休業を取得する方に向けての相談窓口もバックオフィスが担っています。

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