こんにちは。
今年2月に入社したLIVEプロダクション事業部映像カメラマンのDSKです。
これまで地方局で報道カメラマンとして活動し、現在は配信やイベントの現場でカメラを担当しています。
さて、突然ですが本題です。 昨今、AIが絵画やデザインだけでなく「写真のような画像」までも生成できるようになってきました。
そんな時代に、果たして「映像カメラマン」という職業はどうなっていくのでしょうか。
試しに、実際に撮影したこちらの「ドーナツボール」を見てみてください。
正直に言うと、そのままではそこまで美味しそうには見えませんよね。
そこでAIにお願いしてみました。
プロンプトはこんな感じです。
「あなたは商品紹介の撮影のプロです。この画像を照明、背景、盛り付けを意識してより購買意欲が高まる商品にしてください」
すると、AIはあっという間に「広告写真」のようなドーナツボールを作り出しました。
AIは、照明や背景、色味の調整を自動で行い、商品を"理想的"に見せる画像をあっという間に生成します。
しかし、AIには決して超えられない壁があります。それは、現実の「感情」や「体験」を切り取ることです。
笑顔や涙、緊張や安堵の表情は一瞬で移り変わります。AIは「笑っている人」の画像を作れても、その人がその時その場所で感じた"本物の感情"を捉えることはできません。映像カメラマンは、目の前の人が放つ生きた感情をファインダー越しに捉え、その瞬間を永遠の記録 に変えることができます。
ライブやイベントの会場で感じる熱気や空気の震えは、その場にいるからこそ肌で感じられるものです。AIは「それっぽい盛り上がりのシーン」を描けても、その場にいた人々の記憶に深く刻まれる"本物の体験"を映し出すことはできません。映像カメラマンは、現場の空気そのものを映像に焼き付け、見る人に追体験させる力を持ちます。
スポーツの決定的なゴール、思わぬハプニング、ふとした仕草。これらは台本にもAIのデータにも存在しない、その時その場所でしか起こりえない瞬間です。常にファインダーを覗き、次に何が起こるかを予測しながら、その偶然の瞬間を逃さず記録できるのは、人間である映像カメラマンだけです。
AIと映像カメラマンは対立する存在ではありません。 AIが理想的で完璧なビジュアルを素早く生成する一方で、映像カメラマンは現実に起きた出来事や、人々のリアルな感情を克明に記録する。 この二つの異なる役割が融合することで、クリエイティブの可能性は無限に広がります。AIが描き出した素晴らしいイメージに、映像カメラマンが切り取った生きたドキュメントを組み合わせる。これこそが、次の時代の新しい表現方法なのです。
私たちMONSTER DIVEは、ただ撮影するだけではありません。お客様のビジネスの目的や、映像に込める「想い」を深く理解し、その場でしか撮れない映像を追求するプロフェッショナル集団です。 お客様の期待を常に超える映像体験を提供するため、現場で最適な撮影プランをその都度提案します。 ご興味を持っていただけましたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。