皆さん初めまして!
今年4月に新卒で入社いたしました、LIVEプロダクション事業部のRINです!
突然ですが皆さん、「映像配信の仕事」って、どんなイメージですか?
スマートな機材が並ぶ涼しいコントロールルームで、指先一つで華麗なスイッチング......。
こんなイメージじゃありませんか?
僕も数ヶ月前まで、そう信じて疑いませんでした。
友人や家族からも「ハイテクでかっこいいね!」なんて言われて、少し得意げになっていたのを覚えています。
......ええ、数ヶ月前の自分に言ってやりたいです。 その幻想を、今すぐ叩き割れと。
入社して数ヶ月。
僕が現場で知った"デジタルの正体"は、全くの別物でした。
それは、汗 ~~と涙~~ (涙は出てない)が滲むほどの「筋肉」と「根性」の世界だったのです!
今日は、僕が現場で学んだ、配信業界の"フィジカルすぎる"現実をレポートします!
まず皆さんの幻想を壊すのが、機材の重さです。
配信の心臓部であるスイッチャー「TriCaster」や、音響の司令塔「YAMAHA QL5」。
これらが頑丈な専用ケースに収まると、一人で持ち上げるなんてことは出来ません。
二人で「せーのっ!」と気合が必要な重さになります。
何十本もの太いケーブルが詰まったケース(多治見光ケーブル100m、SDIマルチ30m)に至っては、もはや絶望的な重さです
特にキツいのが、夏の現場の車への機材積み込み。
灼熱のアスファルトの上、汗でTシャツは一瞬でびしょ濡れに。
先輩たちは平然としていますが、これはもう立派なトレーニングです。
最近、友人から「痩せた?」と聞かれることが増えました。ダイエットに最適かもしれません!(笑)
そして、僕たちZ世代(自称すると恥ずかしい...)にとって最大の壁が「ケーブル」です。
ワイヤレスイヤホンにWi-Fiが当たり前の世界で育った僕たち。
恥ずかしながら、友人はテレビの赤・白・黄色の端子(RCA端子)の存在すら知りませんでした。
かくいう僕も、両方の端子が同じ形のケーブル(SDI)の存在を入社してから知りました。
なんとこのケーブル、呼び方が3つもあるんです。(...え?)
名称ぐらい統一してくれ...! と心の中で叫んだのは内緒です。
詳しくは先輩が解説してるのでこちらからどうぞ!
知っているケーブルなんて、USBとタイプC、HDMIくらいのZ世代。
そんな"コードレスネイティブ"が、現場の「ケーブルの海」に放り込まれるとどうなるか。
そう、発狂です。
床を埋め尽くす黒い線の奔流。何がなんだか分からなくなります。
しかし、先輩方はそのおびただしい数のケーブルを、豊富な経験と知識で、驚くほど美しく配線していくのです。
もう、僕は開いた口が塞がりませんでした。
そして、撤収時の「ケーブル巻き」。
ただ巻くのではなく、次に使いやすいように「8の字巻き」で、素早く、丁寧に。
当たり前の常識ですが、これも重要なフィジカルスキルです。
現場ではスピードが命。(どれだけ早くケーブル巻けるかで撤収の速度が段違い!)
僕も空き時間を見つけては、ひたすら練習しています。
目指せ、ケーブル巻きマスター!
ここまで、いかにこの仕事が実は肉体派であるかを語ってきました。
しかし、ひとたび本番になると、現場の空気は一変します。
そこは、極限の集中力とプロの技術が支配する、静寂の世界です。
カメラマンの先輩は、数ミリの画角のズレも許しません。
サウンドマンの先輩は、演者の声に集中するため、空調のわずかなノイズにまで神経を尖らせます。
スイッチャーの先輩は、複数の映像と音声を一人で操り、最高の瞬間を切り取ります。
配信管理の先輩は、配信状況や視聴者のコメントなど、どんな些細な変化も見逃しません。
あれだけ汗を流して準備した先輩たちが、本番中は驚くほど静かで、極限まで繊細な仕事をしている。そのギャップと、各ポジションが持つ責任感とプロ意識。
その全てが、僕にとっての憧れです。
この仕事の面白さは、フィジカルと繊細さの融合だけではありません。
厳粛なセミナーから、笑いの絶えないバラエティ系イベントまで、現場ごとに全く違う世界が待っています。
毎日が新しい学びと楽しみに満ちていて、本当に刺激的です。
今はまだケーブルを運んで汗をかくだけで精一杯ですが、いつかはこのフィジカルと、先輩たちのような繊細なスキルを両立できるプロになりたい。
この刺激的な世界の一員として輝けるよう、まずは明日も全力でケーブルを運び、巻いていきたいと思います!